サーカムには,「バージョン1.0」という表記がある。つまり,バージョンアップを行う,または促す意図があるかのように。
情報処理振興事業協会(IPA)への7月のコンピュータウイルスの届け出件数は,1,738件で,前年同月比の約2.5倍と急増した。6月に急増したマジストルとともに,データ破壊型ウイルスが増えている。特にサーカムは,実害率が20%を超え,極めて大きな被害を生んでおり,届け出件数は520件と,新種ウイルスの当月届け出件数として過去最多となった。
LANに潜り込まれた場合をのぞいて,企業ユーザーより一般ユーザーの方が感染しやすそうなサーカム。そのいろいろな要素の詰め込み方は,今後のウイルスの規範になりそうで,あとはメール本文部分の日本語化だけだねとも思ったりもする。IPAでは,でっかく「バックアップのすすめ〜破壊されたデータはワクチンでも元には戻らない」なんて書いて,注意を促している。確かにユーザーのフォルダのなかのファイルをウイルスに変化させるわけで,そのファイルから元のファイルに戻すのは面倒だ。うまいこと感染の前にバックアップがとれているといいけど…。
でも,どうしても元に戻したいファイルだったり,どっからか送られてきたけど興味津々でしょうがないファイルだったりした場合は(^_^ゞ,なんとかしようもある(サーカムの感染ファイルはダブルクリックするとアプリケーションが立ち上がってファイルが開くがその時点でもう感染している。感染しないでファイルを開きたい,わけですね)。ちょっと確証がないので(机上では正しいと思うけど実際に試してないし,亜種の存在もありえるので)適当にきいてほしいが,バイナリエディタで開いた場合は,Sel:022003まで,テキストエディタで開いた場合は,先頭から139267バイトまでの部分がサーカムの実行プログラムとなる。140KBほどがウイルスの実行プログラムなわけで,これが添付されてくるだけで結構なスパムメールだが,さらにこの後ろにもともとのファイルがくっつく。つまりこの実行プログラム部分を削除すれば,元のファイルに戻すことができる…気がする。まぁバイナリエディタで実行プログラムの中をちょっくらのぞくだけでも,楽しいことウケアイ(・∀・)。(→取扱注!(個人情報部分を削除した感染ワードファイル))
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